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伊豆北川の駅から徒歩3分。小さな橋を渡り、坂道を下ると、赤い瓦屋根が見えてくる。
鳥沢元良さん、幸子さん夫妻がきりもりする「上の山旅館」は、海を見下ろす静かな高台に建つ、部屋数5室の小さな宿だ。
玄関の引き戸を開け、「こんにちは〜」と声をかけると、エプロン姿の女将が笑顔で出迎えてくれる。
「いらっしゃいませ。さぁどうぞ、お部屋で休んで。」と、通された2階の客室は広々としたつくり。窓からは海景色も楽しめる。
「お茶が入りましたよ〜」と、女将が運んできてくれたのは、緑茶とまだ湯気の立つ小麦饅頭。
「ふかしたてだから美味しいわよ、あったかいうちに召し上がれ」
ふかふかの皮としっとり甘いこし餡に一同興奮!出来たての饅頭を食べるなんて何年ぶりだろう。
これから2回目をふかすという女将にお願いして、台所へ案内してもらった。 |
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車で30分ほどの山にでかけて採ってくるという「ツクダンバラの葉」。夏の間にたくさん採っておき、濡らした新聞紙に包んで冷蔵保存しておくのだそうだ。
「すぐ近くでも採れるけど、車の排気ガスなんかを浴びてるでしょう。だからほとんど人の来ない山奥まで行くの。深い蒼色のきれいな池があってね、夏でもひんやり涼しくて、シーンと静まりかえっていて、本当に気持ちのいい場所なのよ」。
生地も餡も前夜から準備をして、出来たてをふるまう。
初夏は「ヨモギ饅頭」、春と秋のお彼岸には「おはぎ」など季節によって変わるのもうれしいところ。
「市販のお菓子を出せば楽だし、安価。でも、やっぱり田舎へ来たら田舎の味を楽しんでもらいたくて」と、にっこり笑う女将。
常連客の中には、この饅頭が目当ての人もいるのだとか。 |
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調理場の真ん中に置かれた、大きなステンレスの調理台には、下ごしらえの済んだ野菜や飯台に開けられた赤飯が並ぶ。
旅館で赤飯?ちょっと不思議な感じもするが、これも上の山旅館ならではのもてなし。
「お赤飯ってお祝い事のあるとき以外食べる機会が少ないでしょう。でも、食卓にあがるとそれだけで、華やいだような、うれしい気持ちになると思って」。
なるほど、旅は非日常の世界。赤飯も日常を忘れさせてくれる食べ物なのだ。
「到着するとね、真っ先に台所に来るお客さんもいるの。そこに座って飲み始めちゃったりしてね。”今日の夕飯はなんだい?”なんて、お鍋をのぞきこんだりして」(笑)。
鍋から漂ってくる煮物の匂いに、のぞきこみ犯の気持ちにすこぶる共感。
つまみ食いの衝動が起きる前に、ひと風呂浴びて来るとしよう。 |
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| 家族風呂は2カ所。こぢんまりとした風呂だが、家族で入るのには十分の広さ。貸切で利用できるのも魅力だ。 |
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北川は山の幸にも恵まれている。女将とご主人が採ってくる四季折々の山菜は、気取らない煮物や天ぷらで食べさせてくれる。野趣味にあふれた香りも楽しみたい。
写真はマダケのタケノコとフキ。 |
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| 魚をおろすのはご主人、調理は女将が担当。「このあいだのアレが食べたい!」と料理のリクエストをする常連客も多いのだそうだ。季節はずれの素材でない限り、希望には快く応えてくれる。 |
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| 透き通った琥珀色のバライチゴの果実酒。上品で優しい香りだ。梅酒はもちろん、琵琶、キンカン、カリン、山桃など、ご主人の手作り果実酒は種類が実に豊富。作ったときの思い出話を聞きながら飲み比べるうちに、気づけば夕暮れが訪れていた。上の山旅館の夜はこれから。楽しいおしゃべりはまだまだ続く。 |
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〒413-0302
静岡県賀茂郡東伊豆町北川1083 北川駅より徒歩3分
客室数:和室5室
収容人数:20名
風呂:貸切家族風呂2カ所
食事場所:朝食・夕食とも客室にて
1人旅:要相談
ペット:不可
館内施設:宴会場(20名様まで)・カラオケ有り
駐車場:大型1台・普通乗用車5台
チェックイン/アウト:午後1時/午前10時
1泊2食付1名様の宿泊料金:9,000円〜13,000円
*10名様以上のグループで貸切利用OK!お気軽にご相談下さい。
ご予約・お問い合わせはお電話でお願いいたします。 |
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